ワンランクアップメール術:2.言葉を正しく使う

ビジネスメール

前回の続きです。ワンランクアップメール術として、「言葉を正しく使う」についてご説明していきたいと思います。

はじめに

前回、届いた営業メールの問題点は3つありました。

1.同じ言葉、同じ意味の言葉が多いこと
2.言葉の表現が不適切なこと
3.言葉の使い方が間違っていること

今回は、2と3についてです。

送られてきたメール
宣伝広報関係企業の**と申します。
この度、貴社WEBサイトのご情報や過去のご情報等を拝見させて頂きまして、
代表様に是非、我々の運営するWEBメディアサイトへご登場ための
インタビューをさせて頂くことをご縁にお会いさせて頂きたくご連絡
させて頂きました。
・・・・・
私のご連絡先は下記ですので、改めてご連絡させて頂けますと幸いです。
詳しくご説明させて頂きます。
これをご機会にご縁を頂けますと幸いです。
代表様からのご連絡を伏してお待ちしております。

ポイント2:言葉の表現が不適切なこと

招 ねこ
招 ねこ

じゃぁ、2つめね。
どの部分が不適切なのか、誰か指摘してくれるかしら?

茶縞 穏
茶縞 穏

「いただく」と「頂く」の書き分けですね。

補助動詞と動詞。

今回は、ほぼ「ひらがな」が正解だね。

漢字は1か所だけ「ご縁を頂けますと」だけだね。

三毛 和
三毛 和

はい。

私のご連絡先」という表現も誤りです。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

自分の連絡先に「ご」をつけて敬語にするのは

良くないな。

錆柄 臆
錆柄 臆

そうですね。

「WEBメディアサイトへご登場ための…」

おそらくここは

WEBメディアサイトへご登場いただくための…」

が正しい表現じゃないでしょうか。

招 ねこ
招 ねこ

そうね。その通りだと思うわ。

あともう1つあるんじゃないかしら?

鍵尾 幸
鍵尾 幸

拝見させていただきまして」、だろ?

WEBサイト見るのに、こっちの許可はいらないからな。

拝見し、で十分だ。

錆柄 臆
錆柄 臆

たしかに、おっしゃる通りですね。

「頂き」の多さに目が行って、見落としていました。

招 ねこ
招 ねこ

ふふふ。良かったわ。

気づいてたみたいで。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

いや、だからさぁ。

ちゃんと見てるぞ、俺。

招 ねこ
招 ねこ

わかってるわよ。

宣伝広報関係企業の**と申します。
この度、貴社WEBサイトのご情報や過去のご情報等を拝見させて頂きまして
代表様に是非、我々の運営するWEBメディアサイトへご登場ための
インタビューをさせて頂くことをご縁にお会いさせて頂きたくご連絡
させて頂きました。
・・・・・
私のご連絡先は下記ですので、改めてご連絡させて頂けますと幸いです。
詳しくご説明させて頂きます。
これをご機会にご縁を頂けますと幸いです。
代表様からのご連絡を伏してお待ちしております。

言葉の表現が不適切だと起こる問題とは

招 ねこ
招 ねこ

言葉の表現が不適切だと、どういう問題が起こると思う?

ビジネスパーソンとしての評価に関わる

鍵尾 幸
鍵尾 幸

そりゃ、こいつ大丈夫か?

って思われることだろ。

茶縞 穏
茶縞 穏

ストレートだねぇ。

まぁ、その通りではあるんだけど。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

オブラートに包む必要ないだろ。

招 ねこ
招 ねこ

そうね。問題ないと思うわ。

ただ、社外では…

鍵尾 幸
鍵尾 幸

わかってるって。

言い回しも表現も、信用・信頼に関わるからな。

信用・信頼できる人って思ってもらわないと、営業はまず無理だ。

三毛 和
三毛 和

はい。不適切な表現で話をしていても、聞く耳をもってもらえません

メールもコミュニケーションですから、適切な表現、表記が必要です。

会社の研修、教育レベルが現れる

茶縞 穏
茶縞 穏

あと、きちんと会社で研修を受けているかも分かりますよね。

教えれば済む部分も多いですから。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

調べりゃわかるからって、放っておくところもあるだろうしなぁ。

上がチェックしてやらないと、間違いに気づけないこともあるってのに。

招 ねこ
招 ねこ

その上が間違っていることも多いのが問題よね。

茶縞 穏
茶縞 穏

そうですね。

下は上の真似をしたり、コピーしたりしてメールを作りますから。

上が間違っていれば、下も間違って覚えてしまいますね。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

会社でテンプレ作っても、それが間違ってたら、

もうどうしようもないしな。

招 ねこ
招 ねこ

クレーム対応のメールなら大惨事ね。

二次被害が出るかもしれないし。

三毛 和
三毛 和

文章ですから、どうしてもクセが出る部分はあると思いますが…

クセ、個性と間違いは異なりますから。

メールを送る初期段階で、しっかり学んでおくことが重要ですね。

 

招 ねこ
招 ねこ

そうよね。

私も最初は調べたり、上司に聞いたりしたわ。

三毛 和
三毛 和

普段使用している言葉、言語であれば、「使用できるはず」

と思ってしまうので、使い方や表現が合っているかまでは

気に留めない方もいるのかもしれません。

錆柄 臆
錆柄 臆

僕も、上司が使っていた表現を真似していたら、

お客様に指摘されてしまったことがあります。

今考えると、恥ずかしいです。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

でも、気づけて良かっただろ?

今、役立ってるなら、それでいいと思うぞ。

錆柄 臆
錆柄 臆

はい。ありがとうございます。

招 ねこ
招 ねこ

皆が間違えていたら、いずれ意味も変わってしまうんだろうけど、

変わるまでは「間違い」だしね。

知っている人が見れば、気づくわ。

茶縞 穏
茶縞 穏

誰から見ても、間違いのないメールを目指したいですね。

難しいですけど。せめて下のお手本になるような文章を

書きたいものです。

招 ねこ
招 ねこ

そうね。表現は正しく。

意味が変わったら、それに倣う。

大事なことよね。

 

ポイント3:言葉の使い方が間違っていること

招 ねこ
招 ねこ

ついでに聞くけど、どこが間違っているか

分かるわよね?

錆柄 臆
錆柄 臆

あ、はい。では僕が。

「ご連絡を伏してお待ちしております」

の部分です。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

これは、サイコーだよな。

伏せて待ってるって、犬じゃないんだからさ。

茶縞 穏
茶縞 穏

ペットに言う「伏せ」とはちょっと違うけど…

低頭平身、身を低くしてって意味だから。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

そこは分かってるって。

でも文脈的に、そう見えるだろ?

茶縞 穏
茶縞 穏

そこは確かにねぇ。

文章を入れ替えるか、言いまわしを変えれば

そう見えなかったんだけどねぇ。

三毛 和
三毛 和

鍵尾部長の解釈は正しいと思います。

「伏して」は相手に何かをお願いする言葉なので、

「伏して」「待っている」という繋げ方は誤りだと思います。

招 ねこ
招 ねこ

この場合「お待ちしております」の主体は自分だから

「伏せた状態で待っている」という風に見えるのよね。

三毛 和
三毛 和

はい。そのため、入れ替えて

伏してご連絡をお待ちしております。

にしても同様に「伏せた状態」になってしまいます。

茶縞 穏
茶縞 穏

あ、そうだね。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

ヤス。大丈夫か?

招 ねこ
招 ねこ

じゃぁ、正しくは?

 

三毛 和
三毛 和

はい。どうしても「伏してを使いたい場合は

 

・代表様からのご連絡、伏してお願い申しあげます。

・ご連絡くださいますよう、伏してお願いいたします。

・伏してご検討をお願いいたします。代表様からのご連絡、

心よりお待ち申し上げております。

 

などでしょうか。

 

 

招 ねこ
招 ねこ

さすが三毛さんね。

その方が誤解がなくていいと思うわ。

三毛 和
三毛 和

ありがとうございます。

招 ねこ
招 ねこ

今回は、こんなところかしらね。

ちょっと安心したわ。

時間取らせて悪かったわね。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

いや。こういうところは結構大事だからな。

茶縞 穏
茶縞 穏

引き続き、安心してもらえるよう

しっかり指導していきます。

招 ねこ
招 ねこ

えぇ。お願いするわ。

じゃあ、解散しましょ。

おつかれさま。

茶縞 穏
茶縞 穏

おつかれさまです。

鍵尾 幸
鍵尾 幸

おつかれ。

三毛 和
三毛 和

おつかれさまでした。

錆柄 臆
錆柄 臆

おつかれさまです。

ありがとうございました。

まとめ

今回のメールには問題点が3つありました。

  1. 同じ言葉、同じ意味の言葉が多いこと
  2. 言葉の表現が不適切なこと
  3. 言葉の使い方が間違っていること

そして、「2.言葉の表現が不適切なこと」と「3.言葉の使い方が間違っていること」で起こる問題は下記とおりです。

ビジネスパーソンとしての評価に関わる
言い回しも表現も、信用・信頼に関わるため、不適切な表現で話をすると聞く耳を持ってもらえない。
会社の研修、教育レベルが現れる
「クセや個性」と「間違い」は異なるため、きちんと会社で研修を受けているかが分かってしまう。

いずれも、「伝えたいことを正しく伝える」ために必要な配慮です。

言葉の意味は、時代の変化に伴い変わることがあります。
ですが、変わるまでは「間違い」になるため、「間違った」言葉を使用していては、ビジネスパーソンとして信用してもらえなくなってしまいます。

上司や先輩が使っている場合でも、真似(コピペ)をする前に、言葉の意味をしっかり考え、調べるクセをつけましょう
それが、ビジネスマナーのひとつであり、伝えたいことを正確に適切に伝えられるようになるコツですよ。

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