就活のマナー:敬語・言い回し(面接編)

就活のマナー

面接で緊張される方は多いと思います。いつもと雰囲気が違いますし、なんだか面接担当者が恐い人のように思えてしまったりすることもあるでしょう。
結果、言葉に詰まったり、伝えようとしていることを忘れてしまい頭が真っ白になったり、質問に上手く答えられないと言った経験をされた方もいるのではないでしょうか?

少し言葉に詰まっただけで、不採用になるということはないと思いますが、間違った言い回しや言葉遣いをすると、不採用になる可能性が出てきます。

そんな面接時の間違った言い回しや言葉遣いについて、人事の目線からご説明していきたいと思います。

ケース1:よろしかったでしょうか?

三毛 和
三毛 和

履歴書を頂戴できますでしょうか?

{置き換え}
応募者

はい。職務経歴書も一緒にお渡ししてよろしかったでしょうか?

三毛 和
三毛 和

はい。頂戴いたします。

三毛 和
三毛 和

どうして過去形なんだろう・・・

「よろしかったでしょうか」は、アルバイト敬語と呼ばれることもある、間違った言い回しです。

よろしかったでしょうか
よろしいでしょうか

「了解しました」もビジネスではあまり使われません。
「分かった、理解した」ということを伝えたい場合は、「承知しました」または「かしこまりました」を使用しましょう。

ケース2:私(僕)って~じゃないですか

三毛 和
三毛 和

〇〇さんの長所を教えてください。

{置き換え}
応募者

私の長所は、集中力があるところだと思います。

三毛 和
三毛 和

集中力があるところ、なんですね。

{置き換え}
応募者

私って、長時間集中するところがあるじゃないですか。だから何時間も集中して本を読んだり、ゲームをしたりできるんです。

三毛 和
三毛 和

なるほど。それはすごいですね。

三毛 和
三毛 和

う~ん。〇〇さんと会うのは初めてだから、普段どういう行動をする人なのか知らないわ・・・

「私って~じゃないですか。」等の表現は、初対面の人に「私のこと知ってるよね?」と言っているのと同じですので、面接担当者は違和感を覚えます。

応募者と面接担当者が知り合いでもない限り、応募者の性格や普段の行動を面接担当者が知っていることはまずありませんので、この言い回しは避けるようにしましょう。

私って、長時間集中するところがあるじゃないですか。
私は、長時間集中して作業できるところがありまして、

ケース3:ら抜き言葉

三毛 和
三毛 和

それでは、その集中力をどのように弊社で活かしていこうと考えていますか?

{置き換え}
応募者

そうですね。マニュアルとかを集中して読めるので作業を早く覚えれると思います。

三毛 和
三毛 和

なるほど、それは良い事ですね。

三毛 和
三毛 和

ら抜き言葉・・・

ら抜き言葉とは、可能を表す助動詞「られる」の「ら」が抜けた言い回しをいいます。この表現は誤りなので、使用しないようにしましょう。

作業をすぐに 覚えれます
作業をすぐに 覚えられます

ら抜き言葉は、「~することができる」と言い換えることができます。言い回しに自信がないときは、言い換えるのも良い方法です。

作業をすぐに 覚えることができます

ケース4:すいません

三毛 和
三毛 和

〇〇さんが、学生時代に最も力を入れたことを教えてください。

{置き換え}
応募者

すいません、もう一度お願いします。

三毛 和
三毛 和

はい。学生時代に一番力を入れたものは何ですか?

三毛 和
三毛 和

ません・・・

「すいません」は正しい言葉ではありません。正しくは「すません」です。
ですが、就活はビジネスマナーを意識する必要がありますので、「申し訳ございません」を使用するようにしましょう。

その他謝罪を表す言葉
・(誠に)申し訳ございません
・(大変)失礼いたしました

ケース5:~の方、させていただく

三毛 和
三毛 和

奨学金と合わせてご自身で学費を支払うために、アルバイトにも力を入れていらっしゃったのですね。

{置き換え}
応募者

はい。そうです。

三毛 和
三毛 和

どのようなアルバイトをされていたのですか?

{置き換え}
応募者

はい。飲食店の方で接客の方をさせていただいておりました。

三毛 和
三毛 和

飲食店で接客をされていたのですね。

三毛 和
三毛 和

・・・方・・・させていただいて・・・

~方は方角を表す場合や比較するものがある時に使用する言葉です。
例えば、AとBがある場合、「Aの方でお願いします」と言うのは、選択肢が示されているため正しい表現ですが、選択肢がなくAしかない場合に「Aの方で・・・」と言うのは誤りです。
アルバイトの場合、色々な仕事があるため選択肢があると考える方もいると思いますが、面接担当者に選択肢が示されていない場合は、「方」をしないようにしましょう。

アルバイトでは接客の方をしておりました
アルバイトでは、接客と調理を担当しておりましたが、メインは接客の方でした

「させていただく」は、相手の許可が必要な時に使用する表現です。
例えば、「施設を見学させていただきました」の場合、見学に許可が必要であれば正しい表現ですが、許可が不要の場合「施設を見学致しました」が正しい表現です。

接客のアルバイトをさせていただいておりました
接客のアルバイトをしておりました
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