今回はコミュニケーションの鍵 実践編: 質問をするときのポイント です。
質問をするときのポイント NYA事務所編
真白くん、お疲れ様。今少しいいかな?
お疲れ様です。はい、大丈夫です。
鍵尾部長にどのプレゼンファイルが必要か確認してきてくれた?
はい、ファイルの種類と、綴じ具の色と、綴じ幅ですよね?
うん、そうだよ。
あの、聞けたのは聞けたのですが、もう少しまとめて話すように言われたんです。
うん?どんな聞き方をしたの?
………
鍵尾部長、お疲れ様です。
おぅ、賢。お疲れ。どうしたんだ?
はい。プレゼン用のファイル購入のことで、少しお伺いしたいことがありまして。
あぁ、いいぞ。
ありがとうございます。それで、どんなプレゼンファイルが必要ですか?
どんなプレゼンファイル?
はい。プレゼンファイルも色々ありまして、製本するのとか、穴を開けるものとか、スライドするものとか
いつもスライドするやつだから、それでいいぞ。
スライドですね。えーっと、じゃあ色の指定はありますか?
色って、普通クリアじゃないのか?
色は、閉じる所のです。
あぁ、スライドの部分な。いつもは黒だったんだが、他に色があるのか?
はい。白、黒、赤、青があります。
なるほどな。そうだな・・・じゃぁ青で頼むわ。
わかりました。あ、そうだ、資料は何枚くらいありますか?
たしか、20枚くらいだぞ。
あ、確か、青だと15枚までしか綴じられなかったと思います。
ん?いつもの黒は?
黒は25枚まで綴じられます。
じゃあ、他の色は何枚まで綴じられるんだ?
えーえっと、黒と白が25枚まで、赤と青が15枚までです。
そうか。だったら、いつも通り黒で頼む。
わかりました。では購入しておきます。ありがとうございました。
あぁ、お疲れ。あ、ちょっと待て、賢。
はい。
今度から、もーちょっとまとめて話してくれないか?
はい。わかりました。
まとめて?
……………
こんな感じです。
なるほど、それは真白くんの聞き方が良くないね。
すみません・・・
こう言う時はね・・・
…………
質問をするときのポイント
相手に質問をするときのポイントは2つです。
- 質問する内容をまとめておく
- 質問する順番を考える
質問する内容をまとめておく
質問をする時には、質問しようとしている内容が整理できていなければなりません。
その理由は、何を聞けばいいのか分からない状態で聞きに行っても、質問されている側も何を聞かれているかが分からないため、質問内容を理解するのに時間がかかってしまうからです。
上のNYA事務所の例では、どのようなプレゼン用ファイルを購入すればよいのかを確認するために下記3点を確認するよう、指示されていますので、今回の質問事項はまとまっていると言えます。
ですが、日々の業務において、常に今回のように上司が聞くべきことをまとめてくれるわけではありませんので、その時は箇条書き等でまとめておくようにしましょう。
今回聞くべきこと
- プレゼンファイルの種類
- 綴じ具の色
- 綴じ具の綴じ幅(何枚綴じるのか)
質問する順番を考える
NYA事務所の例では、3つの質問を聞くためにまとめた順番のまま下記の質問をしています。
A1:どのような種類があるのか教えて。
A2:レール式。
A3:何色があるのか教えて。
A4:青
A5:20枚
A6:黒は何枚まで綴じられる?
A7:他の色は何枚まで綴じられる?
A8:黒
最終的に必要なことは確認できていますが、聞きたい内容が3つなのに対して8回質問しており、質問の半分は無駄になってしまっています。
だからこそ、質問する順番を考える必要があるのです。
今回の場合、「綴じ具の色によって、綴じ幅が変わる」ことを考慮して聞く順番を決めると良いでしょう。
正しい質問の順番
- プレゼンファイルの種類
- 綴じ幅(何枚綴じるのか)
- 綴じ具の色
質問回数を意識する
無駄なやり取りで時間をとることは相手に対しても配慮が足りていません。
条件や機能に必須なものがある場合は、先にその部分聞いておかないとそれまでの質問が無駄になってしまいます。
そのため、どのように聞けば求めている回答がすぐに得られるようになるか、質問回数を意識することも重要になります。
正しい質問の順番を踏まえてやりとりをすると、下記のようになります。
A1:その他は何があるか教えて。
A2:いつものレール式
A3:20枚
A4:黒
この順番なら、4回のやり取りで済みましたね。
このように、質問回数を意識して効率良く質問をすることで、質問者、回答者双方がスムーズに仕事が出来るようになります。
まとめ
やり取りをしている間は、自分だけでなく、相手側にも時間(=コスト)がかかっています。
質問回数を意識した効率の良いやりとりができるように、
- 質問する内容をまとめておく
- 質問する順番を考える
この2点の準備をしてから質問をするようにしましょう。