キャリアビジョンとは

スキルアップの種

キャリアビジョンとは

キャリアビジョンとは、人生・仕事において自分自身のなりたい姿を指します。

Career(生涯、経歴、履歴、職業)
Vision(未来像、ビジョン、(頭に描く)幻、夢)

つまり、「どのような人になりたいか」、「どのような能力を身に付けたいか」、「どのような職業に就きたいか」など、自分の将来像(未来像、理想像)を描くことをいいます。

【予想:このままだと、どうなるか】とは異なるので注意しましょう。

職業としてのキャリアビジョン

職業としてのキャリアビジョンを描くにあたって、『仕事』を切り離すことはできません。
そのため、就活中の面接で「あなたにとって仕事とは?」と質問されることがよくあります。
なお、「仕事」を辞書で調べるとこのように出てきます。

  1. 何かを作り出す、または、成し遂げるための行動。「やりかけの仕事」「仕事が手につかない」
  2. 生計を立てる手段として従事する事柄。職業。「将来性のある仕事を探す」「金融関係の仕事に就く」「週の半分は自宅で仕事する」
  3. したこと。行動の結果。業績。「いい仕事を残す」
  4. 悪事をしたり、たくらんだりすること。しわざ。所業。「掏摸 (すり) が集団で仕事をする」
  5. 《「針仕事」の略》縫い物。裁縫。
    「お前急に一つ―をしてくれんか」〈紅葉・多情多恨〉
  6. 力学で、物体が外力の作用で移動したときの、移動方向への力の成分と移動距離との積。単位はエネルギーの単位ジュール、その他ワット秒・ワット時など。

デジタル大辞泉(小学館)

就活中の面接では、2の「生計を立てる手段として従事する事柄。」という内容の回答をすることは、「生計を立てる手段として従事する」=「労働(勤労)」であり、勤労は国民の義務として日本国憲法に定められているため避けるべきと言われています。

そのため、就活をする際には「自分にとっての『仕事』とは何か」をしっかり考えておきましょう。

職業とは

『仕事』には、「職業」という意味も含まれており、辞書で「職業」を調べると、「日常的に従事する業務や労働など、技能、知識、能力などをまとめた一群の職務のこと デジタル大辞泉(小学館)」とでてきます。

なお「職業」は、日本国憲法によって、職業選択の自由が定められています

職業選択の3要素

「職業」の選択には、3つの要素があります。

  • 経済性:収入を得て、生計を支えること。
  • 社会性:社会の中での役割を担うことにより、社会に貢献すること。
  • 個人性:自分個人の人生の目標や生きがいを充足させ、実りあるものにすること。

例えば、「収入が良いから」という経済性だけで職業を選んだ場合、選んだ職業が自分固有の人生の目的や生きがいに矛盾すれば、精神的に負担がかかってしまう可能性があります。

「生きがいに合致している」という社会性や個人性で職業を選んだ場合、経済性(収入)に欠き、生計を支えられなくなってしまう可能性もあるのです。

そのため、3つの要素のどれを重要視するか、どのように優先順位をつけるか、どの程度のバランスで組み合わせるか、等をしっかり考えて「職業」を選択する必要があるということです

職業におけるキャリアビジョンの描き方

職業におけるキャリアビジョンを描くには、4つのポイントがあります。

  1. 自己分析をする
  2. 5年、10年後になりたい(なっていたい)自分を想像する
  3. 少し高めの目標設定をする
  4. 実現可能な計画を立てる

自己分析をする

まず、得意なこと・苦手なこと、長所・短所など自己分析をしましょう。
特に、長所・短所は就活時の面接でも聞かれることが多いため、しっかり自己分析しておくことが重要です。

5年、10年後になりたい(なっていたい)自分を想像する

10年後だと遠すぎて想像できないと思うかもしれませんが、「**歳までに」と考えると意外と想像できるようになったりします。どうしても難しい場合は3年、5年で考えてみると良いでしょう。

少し高めの目標設定をする

理想像なので少し高めに、ですが実現可能な目標を設定しましょう。特に3年先など近い自分を想像した場合、高すぎる目標だと達成できずに諦めてしまうことも考えられます。そのため、「少し頑張れば手が届く」目標を設定する方がよいでしょう。
なお、どんな設定にすればいいか分からない場合は、自己分析の結果を基に「苦手なことが減るように」や「得意なことが、もっと得意になっているように」なるための課題を目標にすると良いでしょう。

実現可能な計画を立てる

目標を設定したら現実にするために、いつまでに何をするかを計画しましょう。実現可能な無理のないスケジュールにしておくことがポイントです。

まとめ

どのようなキャリアビジョンを描けば正解なのか、それは誰にも分かりません。

不得意だと思っていたことを仕事としてやってみると、意外とスムーズに出来たり、得意だと思っていることを仕事としてやってみると、思っているより難しく感じたりすることだってあります。
自身では得意だと思っていることでも、周りの人から見るとあまり得意じゃないように見えている可能性もあります。

人生100年時代となり、社会で働く期間も長期化していることから描いたキャリアビジョンのとおりに進む人もいれば、途中でキャリアビジョンを変更する人もいます。
なぜならキャリアビジョンは、「自分の理想像」であって、「予想」でも「確定したもの」でもないからです。

キャリアビジョンは一度決めた目標だからといって変えてはいけないものではありません。
もし自分の描いたキャリアビジョンのとおりに進んだら健康を害してしまうと感じたときや、選んだ仕事が合わないと感じたときは、キャリアビジョンを見直せばいいのです。

長期化する社会人生活を乗り越えていくためにも、なりたい自分になるためにも、しっかり自己分析をし、周囲の意見に耳を傾けながら、目標をもってスキルアップにつなげていきましょう

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