オフィス緑化について

人事総務の道標

今回はオフィス緑化について取り上げます。

「オフィス緑化」は、訪問客に与えるイメージだけでなく、従業員にも良い効果があると言われていますので、「オフィス緑化」を検討されている企業様も多いのではないでしょうか。

最近では、オフィスのエントランスや会議室に観葉植物等を設置するするだけでなく、ワークスペースの壁やパーテーション等に設置するなど、「オフィス緑化」に力を入れている企業様も増えてきています。

ちなみに、「オフィス緑化」を担当する職種は「総務」です。
今回は、「オフィス緑化」の効果や植物の選び方、弊社の取組みも交えてご紹介していきたいと思います。

オフィス緑化の効果

オフィス緑化の効果としては下記の2点があります。

  1. 会社のイメージアップ
  2. 労働環境改善

順番にご説明していきます。

会社のイメージアップ

1つめは、会社のイメージアップ効果です。

例えばエントランスに植物があれば、訪問してきた来客に与えるイメージも華やかになります。第一印象が大事なのは、個人も企業も同じですね。

また、植物を置くことによってリラックス効果も得られますので、会議室や来客スペースなどお客様がいらっしゃる場所に置くことで、ストレスを軽減させ商談をうまくまとめる効果も期待されます。

その他の場所では、ワークスペースや研修スペースなどに配置することで、目に優しい空間にする働きもあります。

弊社で行う個人向けの研修は、

「遊びを取り入れながら学ぶ、学んだことで遊ぶ」がモットー

ですので、受講にいらっしゃった方がリラックスして話を聞けるよう、研修スペースに観葉植物を配置しています。
研修中の視線は、研修資料を映し出す画面やお手元の資料、講師の方を向いたりなど、せわしなく動くため、何もないと目が疲れてしまうのです。その目の疲れを少しでも癒すことができるよう、スペースの複数個所に「緑」があります。

労働環境改善

もう一つは、労働環境改善の効果です。

労働環境の整備については、法律で下記のように努力義務として定められています。

使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

労働契約法第五条

事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。

労働安全衛生法第三条1項

また、労働環境の整備は働き方改革の推進の流れからも求められています。

平成28年に経済産業省が「健康経営有料法人制度」を創設するなど、従業員の健康を経営的な視点でとらえる「健康経営」が経営の課題として取り上げられることも多くなりました。

「健康経営」の詳しい定義
従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html

オフィス緑化の効果

オフィスに観葉植物を置くことについては、下記のような効果があるとされています。

  • 温熱環境調節・快適性向上効果

植物の蒸散や呼吸によって気温や湿度を調節し、人間にとっても快適な状況に保つことができます。

  • 心理的効果

植物は見るだけでアルファ波が増え、リラックスさせる効果があるといわれています。また、リラックスした環境になることでコミュニケーションが増えることも期待できます。

  • 視覚疲労緩和 ・回復効果

パソコンのモニタをずっと見つめるようなVDT作業の後に緑の植物を見ると、目の疲れが和らぐ効果があります。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jila1934/52/5/52_5_139/_pdf/-char/ja

観葉植物を置くことは、手軽に始められる職場環境改善の対策ということです。

植物の選び方

植物は生き物ですから、環境にあった植物を選ぶことが必要です。

昼夜の温度差や日光の当たり具合によっても、設置できる植物は違ってきますので、よく調べてから選ぶようにしましょう。あるいは、レンタルで専門の業者に選定してもらうのも一つの方法です。

観葉植物を選ぶときに気をつけること

弊社が観葉植物を選ぶ時に気をつけていたことをいくつかご説明します。

  1. 耐寒温度(寒さに強いか)
  2. 耐陰性(日当たり)
  3. 葉が落ちやすくないか
耐寒温度(寒さに強いか)

植物がどの程度の寒さまで耐えられるかという点です。
特に、年末年始休暇時に長期間エアコンがかからない場合、オフィス内はかなりの寒さになる場合があります。寒さに耐えられないと枯れる原因になりますので、設置場所の温度にも配慮が必要です。
あらかじめ、オフィス内の温度がどのくらい下がるが確認しておくと良いでしょう。

耐陰性(日あたり)

オフィスの立地によっては、日が当たらなかったり、設置物の影なっていて暗かったりする場合があります。植物用にライトを準備出来る場合は問題ないと思いますが、屋外で太陽の光が十分に当たるところでないと育たない植物の場合、物陰に置くことは避けなければいけません。
そのため、少し暗めのところに置く植物を探す場合は耐陰性のあるものを選ぶと良いでしょう。

葉が落ちやすくないか

葉が落ちやすい植物だと、落ちた葉が床に散らばるため、イメージダウンに繋がったり、ストレスを感じたりしてしまい、本来「オフィス緑化」に求める効果が得られなくなってしまいます。何より掃除が大変です。特にエントランスに置く植物は、葉が落ちにくい植物を選ぶ方がいいでしょう。

次に自社で購入する場合と、レンタルのメリットをまとめておきます。

自社で購入するメリット

自社で準備するメリットは、好きな植物を選ぶことができることです。自分たちで選んだり、世話をすることで、植物に愛着がわき、ストレス緩和の効果も上がります。

また、人事総務が自分たちでメンテナンスのために部署に立ち入ることで、小さな不満を聞いたり、部署の違和感を察知して大きな問題を未然に防ぐこともできるかもしれません。

ただし、植え替えや病気、虫の発生などについても自分たちで対処するか、別途業者にお願いする必要があります。さらに、数が多くなればなるほど普段のメンテナンスにも時間がかかります。

レンタルするメリット

レンタルするメリットは、自分たちでのメンテナンスがほぼ不要であることです。

また、導入の際には環境にあった植物を選んでもらえますし、気に入らないときは交換が可能な場合もあります。

さらに定期的に別の植物に入れ替えて雰囲気を変えることもできます。希望を伝えると、いろいろと提案もしてもらえるので、普段目にしない珍しい植物に出会えることもあるのもメリットのひとつです。

業者によっては持っている植物のメンテナンスも請け負ってくれるサービスを行っている場合もあります

レンタルしているとすでに自社で持っている植物が病気になったり、植え替えが必要になったときに専門家に気軽に相談できるのもメリットです。

弊社の場合

弊社では自社購入、レンタル、どちらも活用しています。

自分たちでメンテナンスできるサイズは自社で準備しました。

弊社の事務所は大きいわけではありませんが、あえてレンタルも活用しているのは、植物によって研修スペースの雰囲気を変えられるようにするためと、たまに珍しい植物に出会えるからです。

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